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ミリタリー | 趣味・実用 | ガリポリ 2011.03.09 (水)
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トルコ語からの翻訳ということで、HALUK OKAL『Gallipoli 1915: Through Turkish eyes』を衝動的に買ってしまった。思ったよりもでっかくて絵とか写真とか多い。アリブルヌ(アンザック湾)戦場しか扱っていないがまあ、いいか。



「決戦を企図する場合の防御にありては、通常予想する各渡河点に所要の警戒部隊を配置し、主力はただちに攻勢を取り得る態勢にあらしめ……敵の半渡に乗じて攻勢に転じ、これを撃滅するものとす」
『作戦要務令』二の三五五

「古来、河川の決戦防御において成功の戦例稀有なる原因は、一に敵情捜索の不十分にして攻勢の時期を失したることに存する。けだし、河を隔てて敵情不明なる点多く、しかも攻者は専心防御の意表に出んとするからである」
『名将の軍略』,p.113

ガリポリ上陸作戦におけるオスマン軍対上陸防御の根本骨子は以下の通り、「敵の上陸半渡において、これを撃滅する。このため沿岸貼り付け部隊と機動部隊とに部隊を分かつ。機動部隊は沿岸より数キロの地点に位置する。敵上陸せば貼り付け部隊がこれを拒止し、機動部隊が急行して敵を海へ追い落とす」。



ある歴史家は悲嘆している、「英語圏では、第1次大戦のほかのどの戦役よりもガリポリに関する本が多い」。西側視点では、連合軍指揮官のミスに焦点を当てる。1915年3月で海軍は勝利したかもしれないし、8月攻勢には最後の勝利の可能性があったと。

実際には、海軍攻撃で砲弾はまったく尽きていなかったし、8月攻勢でも主攻を担当したアンザックの攻撃は早くからとん挫していた。上陸がサロスではなくスヴラであることをすぐに察知したザンデルスは自らの誤りを認め、サロスの兵を速やかに南下させた。

欧州大戦勃発前よりガリポリには精鋭が配置されていた。ガリポリ半島担当の第3軍団は、バルカン戦争で頑強に戦った勇猛兵団である。1914年8月の動員時には戦闘経験者が優先的にガリポリに配属された。動員22日には第3軍団は兵3万、動物7千を数えた。第3軍団長エサト・パシャはバルカン戦争でヤニヤ軍団長を務め、ギリシャのヨアニア要塞戦で現代陣地戦を体験していた(ヤニヤのギリシャ読みはヨアニアとなる)。半島先端担当の第9師団長はバルカン戦争で第5猟兵連隊長だったハリル・サミ大佐、中部の第19師団長はバルカン戦争でガリポリ軍作戦課長だったムスタファ・ケマル中佐が当てられた。

対上陸防御計画は基本的にはバルカン戦争時の対ギリシャ軍上陸防御計画が踏襲され、陣地構築もザンデルスが来る前から為されていた。11月8日からは、戦闘計画のリハーサルと対上陸作戦訓練、諸兵科連合訓練も導入された。1915年3月26日、独リーマン・フォン・ザンデルス将軍が第5軍司令官としてガリポリ半島に到着。彼の回想録によれば、「オスマン軍の配置は奇妙に海岸線に分散配置されており、また敵の強力な攻撃を止めることができる予備隊が不足していた」と非難している。実際には、ザンデルスが来る前からよく準備されていた。優秀な連絡網、綿密な歩砲協同、ドイツ式ドクトリンに対し、イギリス軍は暴虎馮河の勇を存分に発揮した。

ガリポリ戦役が終盤に近付いてきたときに米ウィリアム大尉がアメリカに送った報告によれば、ウィリアム大尉がオスマン軍人と議論した連合軍上陸作戦失敗の原因が記されている。
 1.異なる地点での少なすぎる兵力の使用
 2.イギリス将校の質が低い
そして「それらの将校は勇敢であるが経験がない、戦闘において兵をどう指揮するのかどう導くのか知らなかったように見える」とオスマン将校すべてが同意した。

1913年10月、英ヘンリー・ウィルソン大佐はオスマン軍についてこう述べている、「トルコ軍は真の現代的軍隊ではない……指揮劣悪、将校の素質悪く、ぼろを着ている」。イギリス軍はウィルソンと同じ見解を変えなかった。オスマン軍はバルカン戦争の苦い経験から軍制改革をして戦闘効率(combat effectiveness)が大幅に上昇していたにもかかわらず!

ガリポリ戦後も英軍は大部隊による戦いではオスマン軍に負け続ける。1915年セルマン・パク会戦(クテシフォンの戦い)、1916年クッテルアマラ包囲戦、1917年第1次ガザ戦、同年第2次ガザ戦…これが是正されるのは1917年夏、さー・えどもんど・あれんびい将軍が赴任してからのこと。



『名将の軍略』
Ottoman Army Effectiveness in World War 1

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