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シナイ半島

シナイ半島は聖書のいわゆるモーゼが教を説いたシナイ山より漸次北方に低下し、アカバとスエズとを連なる線以北はおおむね大波状地となり、地中海に近づくに従い漸次平坦な砂漠となり、海岸に近づき隊商路のほかほとんど水なく生物の生存できない砂漠を成す。

シナイ半島北部の砂漠は不毛な平坦地もしくは大波状地を成す無水の砂原にして、まれにオアシスあり。オアシスには井泉あるを常とし、現地民また部落を成してここに移住することあり。椰子樹繁茂し緑陰を得ることができ、遠くこれを望めば海洋中の島嶼に似たり。すなわち、この名を由来である。

道路はラクダ隊商の行通する、いわゆるキャラバン(隊商)道であり、もっとも人口を加えず太古より人畜の往来により自然に生じた道なるも、ときどき発生する熱風の齎し来る降砂のため埋没してあたかも降雪地における野道をたどるの感あり。現地人の隊商は太陽と羅針とにより、また路傍に横たわる人畜の白骨を目標として更新するを常とす。ゆえに古来現地人は砂漠をもって海となし、ラクダをもって船に例える。また故なきにあらざるなり。

土地の表面は山地を除き一般に柔軟にして堆沙脚を没するところ多きも、まれに堅硬にして歩行容易なる部分を発す。気象中、とくに注意すべきはときどき発生する熱風にして、この風一度至らば熱沙を席巻し、黄塵天を覆って、昼なお暗く、隊商この風に会うときはラクダは地上に平伏して動かず。人はラクダの腹下に潜みて風の止むを待つ。もしこの風のもっとも烈しきものに会えば、人畜ともに降沙に埋もれ、また立つことができない。軍隊も行軍中と戦闘中とを問わず、この風の来るに会せば一時その行動を中止しなければならない。またときとして全隊危殆に陥ることあり。そしてこの風は場合により2日にかかることあり。

『英国埃及遠征軍ノ砂漠作戦』
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